新しい年が明けた瞬間、または元旦の朝、ふと「あれ、この場合って挨拶するべきなのかな?」と迷った経験はありませんか。家族であれば「おはよう」なのか「あけましておめでとう」なのか、近所の人に会ったらわざわざ立ち止まるべきなのか、意外と判断に迷うシーンは多いものです。
新年の挨拶は、単なる形式だけでなく、これからの人間関係を円滑にするための重要な潤滑油となります。しかし、相手との関係性や状況によっては、良かれと思った挨拶が逆に相手を恐縮させてしまったり、マナー違反と受け取られたりする可能性もゼロではありません。特に、喪中の方への配慮や、松の内を過ぎた後の言葉選びなど、知っておかないと恥をかいてしまう大人の常識も存在します。
この記事では、家族、親戚、近所の人、そして職場関係まで、誰にどこまで「あけましておめでとう」と言うべきかの判断基準と、具体的なマナーについて徹底的に解説します。曖昧になりがちな「いつまで言うべきか」という期限や、近年増えているLINEでの挨拶マナーについても触れていきます。
この記事でわかること
- 同居家族や義実家への正しい新年の挨拶のタイミングと作法
- 近所の人や大家さんに会った時のスマートな挨拶テクニック
- 仕事始めやビジネスシーンでの挨拶マナーと「いつまで」の期限
- 喪中や挨拶のタイミングを逃した場合のリカバリー方法
「あけましておめでとう」は誰に言う?基本のマナーと範囲
新年の挨拶である「あけましておめでとうございます」は、基本的には自分に関わる全ての人に対して交わす言葉です。しかし、関係性の深さや距離感によって、そのニュアンスや必須度は変わってきます。「誰に言うべきか」という問いに対しては、「今後も良好な関係を築きたい相手全て」というのが答えになりますが、具体的に家族や親族といった身近な相手に対して、どのようなスタンスで接するべきかを見ていきましょう。
親しき仲にも礼儀ありという言葉がある通り、身内だからこそ節目の挨拶を大切にすることで、一年を気持ちよくスタートさせることができます。ここでは、同居家族、別居している両親、そして親戚関係について、具体的なシチュエーションを交えながら解説します。
同居家族への挨拶は必要?元旦の朝の正しい振る舞い
毎日顔を合わせている同居家族に対して、改まって「あけましておめでとう」と言うのは少し照れくさいと感じる方もいるかもしれません。しかし、日本の伝統的な家庭のマナーとして、元旦の朝一番の挨拶は非常に重要視されています。普段は「おはよう」で済ませる朝であっても、元旦だけは家族全員が顔を揃えたタイミング、あるいは朝起きて最初に顔を合わせたタイミングで、「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と挨拶を交わすのが理想的です。
例えば、元旦の朝、リビングに入って家族が揃っていたとします。そこで無言でテレビを見始めたり、いつも通り「おはよう」だけで済ませたりすると、何となく締まりのない一年の始まりになってしまいます。特に子供がいる家庭では、親が率先して正しい挨拶の姿勢を見せることは、しつけの面でも大きな意味を持ちます。「お父さん、お母さん、あけましておめでとう」と子供から言えるように促し、親からも「あけましておめでとう。今年は◯◯な一年にしようね」と返すことで、家庭内の絆が深まります。
また、夫婦間であっても同様です。長年連れ添っているとどうしても省略しがちですが、一年の計は元旦にありと言います。お互いに座り直して、目を見て「昨年はありがとう。今年もよろしく」と伝えるだけで、相手に対する敬意と感謝が伝わります。もしタイミングを逃してしまった場合は、おせち料理やお雑煮を食べる「祝い膳」の席に着いた時がベストなタイミングです。「いただきます」の前に、改めて家族全員で唱和するのも良いでしょう。
別居している両親・義実家への挨拶タイミングと方法
実家を離れて暮らしている場合や、結婚して義理の実家がある場合、新年の挨拶をどのように行うかは非常に気を使うポイントです。基本的には、元旦(1月1日)のうちに何らかの形で挨拶をするのがマナーです。帰省する予定がある場合は、到着した際に玄関先で、あるいは家に上がって落ち着いたタイミングで、手土産を渡しながら「あけましておめでとうございます」と伝えます。
しかし、遠方で帰省できない場合や、仕事の都合で年始に会えない場合もあります。そういった時は、必ず電話を入れるようにしましょう。最近ではLINEやメールで済ませるケースも増えていますが、両親や義実家、特に目上の方に対しては、声を聞かせて挨拶をするのが最も丁寧です。例えば、元旦の午前中は家族水入らずで忙しい可能性があるため、お昼過ぎや夕食前の落ち着いた時間帯を見計らって電話をかけます。「あけましておめでとうございます。皆様お変わりありませんか?」と気遣う言葉を添えることで、離れていても心の距離を縮めることができます。
特に義実家への挨拶は、夫婦間のトラブルを避けるためにも重要です。どちらかが代表して連絡するのではなく、スピーカーフォンを使ったり、順番に電話を代わったりして、夫婦それぞれの声を届けることが大切です。「お義父さん、お義母さん、昨年は大変お世話になりました」という感謝の言葉と、「今年は◯◯(子供の名前)も小学生になります」といった近況報告を交えることで、会話も弾みますし、良好な関係維持につながります。
| 相手 | 推奨される手段 | タイミング |
|---|---|---|
| 同居家族 | 対面(正座や居住まいを正して) | 元旦の起床後すぐ、または朝食時 |
| 別居の両親・義実家 | 電話(ビデオ通話含む)または対面 | 元旦の日中(食事時を避ける) |
| 祖父母・親戚 | 電話、年賀状、LINE(関係性による) | 三が日の間(1月3日まで) |
親戚の集まりがない場合、どこまで連絡するべきか
近年では親戚一同が集まる新年会などが減少傾向にあり、普段疎遠にしている親戚への挨拶をどうすべきか悩む方も多いでしょう。結論から言えば、「年賀状のやり取りがある親戚」や「日頃から連絡を取り合っている親戚」には、何らかの形で挨拶を入れるのが無難です。しかし、わざわざ電話をするほどではない関係性であれば、年賀状がその役割を果たしてくれますので、改めて個別に連絡をする必要性は低くなります。
もし年賀状を出していない相手で、今後も関係を維持したい場合は、LINEやメールで簡単な挨拶を送るのも一つの方法です。ただし、相手が高齢の方である場合、デジタルなツールを使わないこともありますし、形式を重んじる方もいらっしゃいます。そういった場合は、松の内(一般的に1月7日まで)に届くように「寒中見舞い」としてハガキを送るか、あるいは電話で「ご無沙汰しております。新年のご挨拶が遅れましたが…」と連絡を入れるのがスマートです。
具体的には、従兄弟同士などの若い世代であれば、グループLINEなどで「あけおめ!今年もよろしく!」と気軽に送り合うだけで十分な場合が多いです。一方で、叔父や叔母といった目上の親戚に対しては、もし電話をするなら「お正月早々に申し訳ありません」と一言添えてから本題に入ると丁寧です。無理に全員に連絡を取ろうとしてストレスを溜めるよりも、自分にとって大切な繋がりを見極め、その人たちに心を込めた挨拶をすることが、現代の親戚付き合いにおいては重要と言えるでしょう。
近所の人への新年の挨拶はどこまでする?タイミングと言葉選び

ご近所付き合いが希薄になったと言われる現代ですが、やはり生活圏を共有する隣人との関係は無視できません。特に新年の挨拶は、普段あまり話さない相手とも言葉を交わす絶好のチャンスであり、防犯や災害時の協力関係を築くためのきっかけにもなります。とはいえ、「わざわざピンポンを押してまで挨拶に行くべきか?」という点は非常に悩ましい問題です。
過干渉にならず、かつ冷淡にも見えない「ちょうどいい距離感」での挨拶が求められます。ここでは、向こう三軒両隣への対応、ゴミ捨て場やすれ違いざまの挨拶、そして大家さんや管理人へのマナーについて詳しく解説します。
向こう三軒両隣への挨拶は必要か?現代のご近所付き合い事情
一戸建てに住んでいる場合、「向こう三軒両隣」という言葉があるように、自宅の向かいにある3軒と左右の2軒には挨拶をするのが古くからの習わしでした。しかし、現代においてわざわざ元旦にインターホンを押して回るのは、相手のプライベートな時間を邪魔してしまう恐れがあり、避けた方が無難なケースが増えています。特に相手が若い世代や単身者の場合、突然の訪問は警戒されることもあります。
現代のスタンダードな対応としては、「外で会った時に丁寧に挨拶する」というスタイルが主流です。わざわざ訪問するのは、町内会の役員をしている場合や、日頃から野菜をお裾分けし合うような密な付き合いがある場合に限られます。もし訪問する場合でも、元旦の早朝や食事時は避け、午後や2日以降の午後に伺うのがマナーです。手土産としてタオルや干支の置物などを持参する方もいますが、相手にお返しなどの気を遣わせないよう、手ぶらで「本年もよろしくお願いいたします」と笑顔で伝えるだけでも十分です。
例えば、回覧板を回すタイミングが三が日と重なった場合、その際に「あけましておめでとうございます」と一言添えるのは自然で良いでしょう。逆に、全く交流のないお宅に対して無理に挨拶に行くと、「何か勧誘か?」と不審がられる可能性もあるため、相手との普段の距離感を見誤らないことが大切です。基本は「会えば挨拶、会わなければ無理しない」というスタンスで問題ありません。
ゴミ捨て場や道ですれ違った時のスマートな挨拶テクニック
近所の人への挨拶で最も多いシチュエーションは、ゴミ捨て場や家の前の道、あるいはマンションのエレベーターや廊下ですれ違った時です。この一瞬のチャンスを逃さず、爽やかに挨拶を交わせるかどうかが、ご近所評判を左右します。松の内(1月7日頃まで)の間であれば、いつもの「おはようございます」や「こんにちは」の後に、「あけましておめでとうございます」と付け加えるのがベストです。
具体的には、ゴミ捨て場で顔を合わせた際、作業の手を少し止めて相手の方を向き、軽く会釈をしながら「おはようございます。あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」と声をかけます。相手が急いでいる様子なら、「おめでとうございます」と短めに切り上げる配慮も必要です。もし相手が喪中である可能性がある場合や、関係性がそこまで深くない場合は、「おはようございます。今年もよろしくお願いします」と、「あけましておめでとう」を省略した形にするのも賢い選択です。
また、松の内を過ぎてしまった場合(1月8日以降など)に初めて会った時はどうすれば良いでしょうか。その場合は、「あけましておめでとう」とは言わず、「寒くなりましたね。今年もよろしくお願いします」や「こんにちは、本年もよろしくお願いします」と、「今年もよろしく」という言葉だけを残して挨拶します。これなら時期外れな印象を与えず、かつ新年の関係継続の意思を伝えることができます。
アパート・マンションの大家さんや管理人への挨拶マナー
賃貸物件にお住まいの場合、大家さんや管理人が同じ建物内や近所に住んでいることがあります。この場合、新年の挨拶は行うべきでしょうか。結論としては、大家さんが同じ敷地内に住んでいる場合は、挨拶をしておいて損はありません。特に更新時期が近い場合や、普段から共用部の掃除などでお世話になっている場合は、手土産(1,000円〜2,000円程度のお菓子など)を持って挨拶に行くと、非常に好印象です。
ただし、管理会社が入っており、大家さんと直接の面識がほとんどない場合や、大家さんが遠方に住んでいる場合は、無理に行う必要はありません。管理人さん(管理員さん)に対しては、勤務時間中に管理人室の前を通った際や、清掃中に会った際に「いつもありがとうございます。今年もよろしくお願いします」と声をかけるだけで十分です。管理人さんは業務として行っているので、個人的な付け届けは逆に困らせてしまうこともあるため、言葉での挨拶を重視しましょう。
例えば、エントランスで管理人さんに会った時、「あけましておめでとうございます。いつも綺麗にしていただいてありがとうございます」と一言添えるだけで、管理人さんのモチベーションも上がりますし、何か困ったことがあった時にも相談しやすくなります。ビジネスライクな関係であっても、新年の挨拶という日本的な儀礼を挟むことで、お互いに気持ちよく過ごせる環境を作ることができます。
- 向こう三軒両隣は「会ったら挨拶」が基本。訪問は関係性次第。
- 松の内(1/7)までは「あけましておめでとう」、それ以降は「今年もよろしく」。
- 大家さんが近居なら手土産持参もアリ。管理人へは感謝の言葉を添えて。
ビジネス・職場関係への「あけましておめでとう」の正解
社会人にとって、職場での新年の挨拶は一年間の仕事のしやすさを決める重要なファクターです。上司、同僚、部下、そして取引先と、相手によって適切な言葉遣いやタイミングが異なります。特に近年はテレワークの普及や年賀状の廃止など、ビジネス環境の変化に伴いマナーも多様化しています。「いつまで言っていいのか」「メールで済ませていいのか」といった疑問を解消しましょう。
仕事始めの挨拶はいつまで?上司・同僚・部下別の言葉遣い
職場で「あけましておめでとうございます」と言って許される期間は、一般的には松の内(1月7日)まで、もしくはその会社の「仕事始めの日」から数日間です。出社初日には、まず直属の上司のところへ行き、「あけましておめでとうございます。本年もご指導のほどよろしくお願いいたします」と挨拶するのが基本です。自分の席に着く前に、関係する部署の方々にも挨拶回りをするとより丁寧です。
言葉遣いについては、相手によって微妙に変えるのがスマートです。
上司に対しては、「昨年は多大なるご指導をいただきありがとうございました。本年も精一杯努めますので、よろしくお願いいたします」と、感謝と抱負をセットにします。
同僚に対しては、「あけましておめでとう!今年も一緒に頑張ろうね」と少しフランクに、しかし親しみを込めて伝えます。
部下に対しては、「あけましておめでとう。去年は◯◯の件で助かったよ。今年も期待しているからよろしく」と、労いの言葉を添えることで、リーダーとしての求心力が高まります。
もし1月中旬以降に初めて会った相手に対しては、「あけましておめでとう」は使いません。「今年もよろしくお願いいたします」や「本年も変わらぬお付き合いをお願いいたします」といった言葉で挨拶を始め、すぐに仕事の話に入るのがスマートです。いつまでも正月気分を引きずっていると思われないよう、切り替えのタイミングを意識しましょう。
年賀状じまいをした後の年始挨拶はどうする?
SDGsの観点や虚礼廃止の流れから、会社として、あるいは個人として「年賀状じまい」をするケースが増えています。年賀状を出していない場合、新年の挨拶がおろそかになりがちですが、年賀状をやめたからこそ、別の形での挨拶が重要になります。年賀状を出さなかった相手には、仕事始めのメールやチャットツール(SlackやTeamsなど)で、丁寧な挨拶を送ることが推奨されます。
例えば、一斉送信のような形式的なメールではなく、相手の名前を入れた個別のメッセージを送るのがポイントです。「本年より年賀状を失礼させていただきましたが、変わらぬ感謝の気持ちをお伝えしたくご連絡いたしました。本年もよろしくお願いいたします」といった一文を入れることで、年賀状がないことへのフォローも完璧になります。社内チャットであれば、全体チャンネルに「皆様、あけましておめでとうございます」と投稿しつつ、特にお世話になっている人にはDMを送るなど、使い分けをすると良いでしょう。
休業中の取引先へのメール・電話のタイミング
取引先への挨拶メールや電話は、相手の営業開始日に合わせるのが鉄則です。相手がまだ正月休み中にメールを送ると、休み明けに大量のメールに埋もれて見落とされたり、休日通知を鳴らしてしまったりする可能性があります。事前に相手の企業の「年末年始休業のお知らせ」を確認し、営業開始日の午前中(始業直後のバタバタする時間を避けた10時〜11時頃)に届くように予約送信設定などをしておくと良いでしょう。
内容は、「謹賀新年」「新年のご挨拶」といった分かりやすい件名にし、本文では昨年の感謝と今年の展望、そして「貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」といった結びの言葉を忘れないようにします。もし担当者と親しい間柄であれば、「お正月はゆっくり休めましたか?」といった個人的な気遣いを少し入れると、ビジネスライクになりすぎず、良好な関係を築けます。電話での挨拶は、相手が忙しい年始早々であることを考慮し、「新年のご挨拶のみでお電話いたしました」と手短に済ませるか、急ぎの用件がない限りはメールに留める配慮も必要です。
喪中の場合の「あけましておめでとう」はどう対応する?
新年の挨拶で最も気をつかうのが、自分や相手が「喪中」である場合です。喪中は「祝い事」を避ける期間であるため、「おめでとう」という言葉を使うことはタブーとされています。しかし、挨拶そのものを無視するわけにはいきません。ここでは、喪中における正しい挨拶の返し方や、うっかり言ってしまった時の対処法について解説します。
自分が喪中の時に「あけましておめでとう」と言われたら
自分が喪中であっても、その事情を知らない人や、うっかり忘れている人から「あけましておめでとう!」と元気に挨拶されることはよくあります。この時、頑なに「喪中なので…」と暗い顔で返すのは、相手に気を遣わせてしまうため得策ではありません。マナーとしては、「おめでとう」という言葉は使わずに、「おはようございます。今年もよろしくお願いします」と返すのが正解です。
もし相手が親しい間柄で、喪中であることを知っているはずなのに言ってきた場合は、相手も挨拶の定型句として言っているだけのことかと思われます。その場合も目くじらを立てず、「今年もよろしくね」と穏やかに返しましょう。逆に、相手が自分の喪中を知らず、後で気付いて気まずくなるのを防ぎたい場合は、「実は昨年◯◯が亡くなりまして喪中なのですが、今年も変わらずよろしくお願いします」と、さらりと事実だけ伝えて、「おめでとう」を使わない理由を説明するのも一つの優しさです。
相手が喪中と知らずに挨拶してしまった時の対処法
逆に、自分が相手に対して「あけましておめでとうございます!」と言った後に、「実は喪中で…」と返されたり、後から喪中だったことを思い出したりして、冷や汗をかくこともあります。しかし、知らずに挨拶してしまったこと自体は非礼にはあたりません。大事なのはその後の対応です。その場で知った場合は、「存じ上げず失礼いたしました。ご冥福をお祈り申し上げます」とすぐにお詫びをし、話題を変えましょう。
後から気付いた場合は、改めてお詫びの連絡をするほどではありませんが、次に会った時に「先日は事情を知らず、申し訳ありませんでした」と一言添えるのが丁寧です。また、相手が喪中だと知っている場合は、「あけましておめでとう」の代わりに、「おはようございます。昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします」という表現を使います。「おめでとう」を抜くだけで、新年の挨拶として成立しますので、このフレーズを覚えておくと便利です。
喪中でも使える新年の挨拶言葉「寒中見舞い」等の活用
喪中であっても、季節の挨拶や近況報告をしたい場合はあります。その際に便利なのが「寒中見舞い」です。寒中見舞いは、松の内(1月7日)が明けてから立春(2月4日頃)までの間に出す挨拶状で、喪中の相手への挨拶や、自分が喪中で年賀状を出せなかった場合の返答として利用されます。「寒中お見舞い申し上げます」という書き出しで始め、相手の健康を気遣う言葉や、こちらの近況を伝えます。
また、対面での挨拶においても、「寒に入り寒さも厳しくなってまいりましたが、お変わりありませんか?」といった時候の挨拶から入ることで、お祝いの言葉を使わずにスムーズに会話を始めることができます。ビジネスシーンでも、メールの冒頭で「新春の候」といった表現は避け、「厳寒の候」などの言葉を選ぶか、シンプルに「いつも大変お世話になっております」から始めるのが無難です。言葉の選び方一つで、相手への配慮を示すことができるのです。
よくある質問(FAQ)
- 喪中の人にLINEで挨拶を送ってもいいですか?
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送っても問題ありませんが、「あけましておめでとう」や派手な「お正月スタンプ」は避けましょう。「今年もよろしくお願いします」といったシンプルなテキストメッセージや、冬の風景など落ち着いたスタンプを選ぶのがマナーです。
- 1月15日を過ぎても「あけましておめでとう」と言っていいですか?
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基本的にはNGです。小正月である1月15日を過ぎたら、新年の挨拶期間は終了と考えます。「寒中お見舞い申し上げます」や、単に「こんにちは。今年もよろしくお願いします」という挨拶に切り替えましょう。
- 家族間で挨拶をしない家庭も多いようですが、無理にする必要はありますか?
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各家庭の習慣によりますが、けじめとして挨拶をすることは推奨されます。無理強いは良くありませんが、自分から明るく挨拶をすることで、家庭内の雰囲気が良くなるきっかけになることもあります。
まとめ
「あけましておめでとう」という言葉は、単なる定型句ではなく、新しい一年の関係性をスタートさせるための大切なスイッチです。家族や近所の人、職場の人など、相手との距離感や状況に合わせて適切な挨拶を選ぶことで、自分自身の印象も良くなり、周囲とのコミュニケーションも円滑になります。
最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 同居家族でも元旦の朝は改まって挨拶をし、一年のけじめをつける。
- 近所の人へは「会ったら挨拶」が基本。無理な訪問は避け、笑顔で言葉を交わす。
- 職場やビジネスでは「松の内」や「仕事始め」の期間を意識し、相手への感謝を添える。
- 喪中の場合は「おめでとう」を使わず、「今年もよろしくお願いします」で代用する。
マナーは相手を思いやる心から生まれます。形式にとらわれすぎる必要はありませんが、最低限のルールを知った上で、心を込めた「あけましておめでとう」を伝えることが、素晴らしい一年を呼び込む第一歩となるでしょう。
